2014年8月16日放送 『新井英一の世界vol.274』

 みなさん、こんにちは。「FM797ライブ!新井英一の世界」私マサミがお届け致します。この番組では、ブルースシンガー・新井英一の唄の世界を毎週この時間にじっくり味わっていただこうと思っております。お盆の帰省で、田舎生活3日目を迎えています。畳に敷いた布団の、身体の心地よい痛みにもようやく慣れてきた頃です。家の前は山です、「そろそろ起きなさい」、母の代わりにセミが合唱で私を起こします。二度寝、三度寝を繰り返すうち、「いい加減起きなさい!」、母の叱責でしぶしぶ布団から出る(笑)… 田舎の私の朝はとても遅いのです。
 元は5人いたこの家も、今は母一人になりました。それでもガランとした感じがしないのはどうしてでしょう。変わらず母が気丈夫なせかもしれません、あるいは私が成長していない証拠かもしれませんね、頼りにされる存在にならなきゃと思う反面、子供でいることの安心感をずっと感じていたいのも正直な気持ちです。

 さて、先週末は、新井英一・夏の恒例ライブが新横浜で開催されました。猛暑覚悟でしたが、台風の影響か、拍子抜けするほどの涼しさでした。・・・夏はもう終わってしまったんだろうか・・・、会場までの道のりをしんみり考えながら歩いていました。新井英一ライブを簡単に申しますと、全国あちこちで開催される彼のライブの主催者は、ファンです。(彼らは)特別な職業ではなく、ごく普通のサラリーマンも多いです。多くの人達に新井英一の唄を聴いてもらいたい、その一心で立ち上がり、会場を探し、チラシもチケットもすべて手作り。これが私のよく行くライブです。一方、この新横浜のライブは、西から東からファンが集まる、新井英一主催のものです。夏と冬の年2回、同じ時期、同じ会場で行われます。続いてずいぶんと久しいのでしょうが、私がここに通い出して、まだそんなに年数は経っていません。いつものライブと何が違うのかと訊かれれば、答えに詰まりますが(笑)、とても気に入っています。通う内になじみになった仲間と連れ立って、帰りに一杯やるのも楽しみのひとつです。
 本日はここから2曲をお送り致します。会場で直に受けたリクエストを2曲目に、1曲目は私が良かったと思った唄を組み合わせました。そう言えば今夜は灯篭流しです。すっかり日が落ち、空と海の境界線も見えなくなった頃、眩しい炎が一斉に打ち上げられます。やがてその火も尽きると、ぼんやした灯りが沖へ沖へと流れ行く・・・。どちらも海の藻屑となるのですが、目に焼きついた光はどれだけ時間が経とうが、消えることはありません。それでは、唄・新井英一。『蘇州夜曲』、『ほたる』をお聴き下さい。

今週の曲紹介
『蘇州夜曲』 (アルバム「ライブ・イズ・ベストvol.3」より)
『ほたる』 (アルバム「エイジアン・パラム」より)


放送時間17分


この回の再放送は終了しています。