2015年1月24日放送 『新井英一の世界vol.297』

 しばらくやわらいでいた寒気が、また戻ってきましたね。今日はやけに冷えると思ったら、案の定、夜は雪がちらついています。こんな時は、ひとり家にこもっていても、心まで冷える一方です。「良かったら、ご飯行きませんか?」、いつものお誘いも、冬は倍の喜びを感じます、先週末、友人のおかげで、湯気が立つほどホットな夜を過ごすことができました。

 この夜の舞台は、上京の紫明付近、とても美味しい鉄板焼き屋さんです。席につくやカンパイした相手は、ひとりは、気心知れた、と言っていいでしょう、もうひとりは、その友人の友人で、自己紹介から始まりました。とは言え、初対面ではありません、友人に連れられ、先月この方のステージを見たばかりです、遠回りせずに話せる安心感は持っていました。この男性二人の共通点は、音楽です。ジャンルは、R&Bにロックにソウル、後は忘れましたが、そんな感じです。聴く一方ではありませんよ、市内のあちこちでライブも行ってます、二人の音楽好きももう半世紀ですからね、相当年季が入ってます。裏を返せば、それほど飽きさせない音楽の力も、また大したものですよね。

 いくつかグラスが空になった頃でした。何が話のきっかけだったか、85年の映画「バックトゥザ・フューチャー」に出てくる、ある曲をめぐって、男性二人が突然はしゃぎ出したんです。曲はおろか映画も知らない私は、何のことやらチンプンカンプンです。でも、二人に挟まれ両脇から、テンポのいい会話と弾けるような笑い声が、なんだか彼らの歴史を覗いているようで、耳に目に心地よかったです。後で詳しく解説してくれましたが、いっこうにサッパリのままだったことは言うまでもありません(笑)。

 では、音楽です。2,3分に1度は大笑いしていた印象の夜でしたが、改めて振り返ると、また違った趣きがあります。本日は時間の都合で、私はここでお別れですが最後までお楽しみ下さい。今週2曲目は、新井英一オリジナルで、『心の水』をどうぞ。次週もまたお会いしましょうね。

『ドックオブザベイ』(アルバムなし)
『心の水』(アルバム「ブルースを唄おう」より)

放送時間14分 photo by Maschinenraum

『新井英一の世界vol.297』の再放送は、1月26日(月)午後3時〜、1月27日(火)夕方6時30分〜です。